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SES経験を活かして自社プロダクトの開発マネージャーへ ー2~3年後の自分がイメージできたのが入社の決め手ー
クラウド事業本部 カスタマーエンジニアリング部 課長 室田さん(2024年時点 中途入社4年目)
中途入社4年目の室田直人さんは、大学院を卒業後、顧客システム開発を経て、イー・エージェンシー(以下、eA)に入社されました。入社4年目の現在は、自社開発プロダクトのメール配信サービスの課長として開発と共に開発方針の決定やマネジメントを行っています。入社後のステップやチームでの開発やマネージャーならではのやりがい、育児休暇についてなどお聞きしました。
2~3年頑張ったらこの位置にいるんじゃないか、という未来像が持てた
――eAに入社する前のご経歴を教えてください。
関西出身で、大学は情報系の学部でした。ただ、MOT(Management of Technology)だったので純粋な理系ではないというか、技術的なことだけではなく、マネジメントも学んだ後、東京のベンダー企業に入社しました。関西の企業からも内定はもらっていたのですが、当時まだIT企業は東京に集約されていたので、東京でエンジニアになろうと思ったんです。関西から離れて東京で就職することに特に迷いはなかったですね。
3~4年ほど大手のお客様に常駐で開発をしていたんですが、何年・何十年と変わらないレガシーな開発環境に行き詰ってきたので「色々な経験ができて、もう少しトレンドの技術を押さえられるような環境で働きたいな」と思っていました。
そこで、転職Agentの紹介で正社員IT派遣の会社に入社したんです。そこでは、いわば「出向」の形で携帯系の開発やシステムの通信の開発などをやっていました。お客様の要望に合わせてカスタマイズしたサービスを売る、といった業務にも携わるようになって、面白いなと感じたんです。エンジニア向けのスカウトサービスでeAからスカウトをもらって、自社プロダクト開発のエンジニアとして転職しました。
――eA入社の決め手になったポイントはどのようなところですか?
リモートワークなど就業環境も条件ではあったのですが、正直、IT系の会社は福利厚生や基本的な条件はどこも大きくは変わらないと思っていました。他社と比較して、eAは選考を通してキャリアをイメージできたんです。内定後のオファー面談の際に当時面接官だった部長や副部長から、eAが開発してきたシステムや昇給や昇格に必要なことについてしっかり説明してもらえました。入社して2~3年経った時に頑張ればこの位置にいられるんじゃないか、といった未来像が持てたんですよね。
今回の転職先では、自社運用のプロダクトにかかわって入社して1~2年位で仕様理解をして、その後はプロダクトの方向性を決めたり推進していかれるような立場になりたいと思っていました。面談を通して現在の自分と会社が求めている立ち位置、そして、どのような挑戦をすればなりたい像に近づけるのかのステップをイメージできたので入社を決めました。
・・とはいえ、ある程度のギャップやイレギュラーはどこの会社に行ってもあると思うので「細かいことは入ってみないとわからないな」という気持ちもありました(笑)
――なるほど(笑)とはいえ、キャリアのステップアップがある程度具体的にイメージできたのは大きいですよね。リモートワークであることへの不安はなかったのでしょうか?
前職もリモートワークでしたので、リモートワークという働き方自体の違和感はなかったのですが、プロダクトの仕様や開発について最初の内はわからないことだらけでしたね。出社時のように横で一緒に作業をしているわけではないのでメンバーや上長の様子がわからず、なかなか質問しにくい時もあって、キャッチアップには苦労しました。
当時はまとまった資料などもまだなかったので、お客様からの問い合わせメールやそれに対する返信を見て、とにかくシステムの全体把握をできるように努めていました。そうする内に点と点が繋がるというか、手を加えていく部分や影響し合っているポイントが理解できたんです。そこから繋がりや影響範囲など考えを広げていって、業務やプロダクトに対する解像度が一気に上がった気がします。
影響範囲が大きいプロダクトだからこそ、安定稼働が求められている
――入社から4年経って、現在は開発チームのマネージャーをされています。ご担当のメール配信サービスはeAのプロダクト事業を長年に渡り支え続けているプロダクトですが、エンジニアの室田さんから見てどんな特徴がありますか?
トラブルなど何かあった時に特に影響が大きい、ということですね。メール配信サービスは他のプロダクトでも「メールでお客様に何か通知する」といった所で機能連携をしています。トラブルがあった際は、メール配信サービスだけでなく他のプロダクトにも影響が出ますし、復旧には色々な方を巻き込む必要もあります。
常に使われている機能で影響範囲が大きいからこそ、安定的な稼働を一番求められていると思います。
――影響範囲が大きいといった点においては、他プロダクトの担当者やリーダーと日頃から情報共有する機会はあるのでしょうか?
そうですね、プロダクトを横断したエンジニアの会議が毎週あるのでそこでも日々色々共有していますし、プロダクトのセールスとマーケティングを担当しているサービスアドバイザー(以下、SA)との定例会でも大きな改修や変更は事前に説明します。
大きな改修や変更がある時は、利用しているお客様に説明をしなくてはいけないのはもちろん、他のプロダクトを利用しているお客様にも説明が必要です。
たとえば、カゴ落ち防止システムのカートリカバリーを利用いただいているお客様にとって、メール配信機能部分の仕様変更やイレギュラーも、カートリカバリーというシステム内で起きていることに変わりありません。
本番環境に影響がないようにテスト環境で変更を試してから他プロダクトでも検証してもらったり、他プロダクトのチームにもメール配信の仕様について理解を得られるような動きは必要だと思っています。
マネージャーとして、メンバーからどれだけ声かけしてもらえるかは大事
――入社前からキャリアイメージをお持ちでしたが、仕様理解から他プロダクトとの影響を考えるマネージャーになるまでどのようなステップがあったのでしょう?
入社2年目くらいのタイミングで大型案件にかかわる機会がありました。それまではプロダクトの部分的な機能の開発を担当していたのですが、その大型案件を機にメール配信システム全体に携わることになりました。そこから少しずつ開発の進行管理をするようになり、3年目でリーダーになりました。
その頃から上長に「メール配信サービスの管理を任せていきたい」という話をいただいていました。自分の目指す像と上長の求めていることが一致していたのは、キャリアステップを踏んでいくうえで重要だったと思います。
4年目となる今期にマネージャーになって、今も開発で手を動かすこともありますがメインは要件定義やマネジメントです。この1年でその要件定義もメンバーに徐々に移していく予定です。
――メンバーに開発方針を伝えることと、開発マネージャーという立場で関係者に言わなければいけないことは異なると思いますが、室田さんが直接お客様と話す機会はありますか?
そうですね。定例会を設けているお客様もいらっしゃるので、直接ご相談いただくこともあります。マネージャーになって特に意識しているのは、正しい現状把握です。そもそも、お客様からの要望を叶えないと売り上げに繋がりません。かといってそれを無理にやろうとして納期に間に合わなかったり、障害を起こしたりしてしまうと結果的に何もコントロールできてないのと同じですよね。なので、実情を正しく把握した上で、何ができるのか、何ができないのかを判断する必要があります。
ただ、現状は常に変わります。現状とゴールとプロセスを常に更新していないと「現状から実現可否を判断する」、という方程式も成り立ちません。打ち合わせの場には当然チームメンバーも参加していますので、現状把握とメンバーへの影響も考えながら、依頼や質問に対して一旦持ち帰るのか、「可能」と伝えるのかを考えています。
――現状把握のためにはチームマネジメントやコミュニケーションがポイントになると思います。リモート下のコミュニケーションで意識していることはありますか?
1on1やチームミーティング等で対話の機会自体はあります。ただ、日頃からミスや失敗をしたときに共有できない雰囲気があると問題が大きくなるまで発覚しなくなります。誰かを責めたり否定せずにまずはチームとしてどう対処していくか、という観点で対応しています。
リモートワーク環境だと自分から全ての情報をキャッチするのには限界があります。何かあった時にメンバーの方から「今、大丈夫ですか?」と声をかけてもらわないと、こまかな課題に気付くことは難しいです。メンバーからどれだけ声かけしてもらえるかがとても大事だと思っています。
マネージャーだからこその役割もありますが、やりがいもあります。メンバーがパフォーマンスを発揮できた時は嬉しいですね。これまで自分が担当してきた開発部分を割り振って任せていますが、追加開発などで使いたい製品がある時に調査を任せた時、広く確度の高い情報が欲しい時に率先して情報を集めてもらえると、とてもありがたいですね。新しいことをする時は正解が無いので。
――メンバーが活躍してくれるのは嬉しいですよね。室田さんにとってeAのマネージャーにはどんなことが求められていると思いますか?
開発マネージャーとして複数のプロダクトを管理して方針を決めていかれるようになることを期待されていると思っています。メール配信が他のプロダクトと強く関わりがあるというところをきっかけに、自分の担当プロダクトにだけ収まるのではなく、他プロダクトとの連携や影響について総合的に考える意識も持つようにしています。
eAならではの環境
――これまで組織作りを進めてきた室田さんですが、昨年育児休暇を取得されましたね。
はい、1カ月ほど取得しました。業務に戻った後は、上長から「今このプロジェクトはこうなっている」という状況共有を受けて、休み前と同様に仕事に入っていきました。休み期間の開発スケジュールは事前に認識していたので、特に違和感なく戻れましたね。リモートなので、家事や子供のことなど家庭のケアもできたのは良かったです。チームでは家族のいるメンバーが私を入れて3人います。子育て世代が多いeAならではというか、家族がどんな状況なのか理解を得やすく、制度を活用しやすい環境はあると思っています。
制度という面でいうと、会社としてエンジニアの資格取得補助もありますね。今は全社共通する資格のみに種類が限られていますが、自社プロダクト事業のインフラやアプリにかかわるような、例えばAWSの機能が更新されていく中でメンバーの成長のタッチポイントになるような資格取得の補助もできるようになるといいなと思っています。スキルアップのモチベーションにもなると思いますね。
――チームや業務についてお聞きしてきましたが、室田さんにとって、eAに合う人はどんな人でしょう?
私の担当プロダクトは、開発業務自体は上海のグループ会社が担当している部分もあります。自社での開発も強化しつつ、プロジェクト全体の音頭を取っていくようなリーダーシップを持つ人は今後も必要です。リーダーは、技術で先陣を切ってチームを引っ張るだけでなく、影響範囲を考えながら様々な関係者と連携できるようなコミュニケーションを取れる人だと思っています。eAは自社プロダクトを複数展開しているので、幅広い開発の中でチームや組織を繋いでプロダクトの成長にかかわりたいという方には、やりがいを感じてもらえるのではないかと思います。
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